参加型オーガニック認証
1年以上の年月を費やし、やっと農家さん達が「参加型オーガニック認証」を取得しました!
ここで少し、「参加型認証」についてお話しさせてください。
インフラ未整備のアマゾンでは、どうしても他地域に比べ生産コストが高くなってしまうため、価格競争では弱くなってしまいます。
一方で、プロジェクトで栽培されるカカオは肥料も農薬も使っていない完全自然栽培であるものの、認証をとっていないため、販売単価の高いオーガニック専門店等への販売が難しい状況にありました。
では認証を取ろう!と。
しかし、従来型のオーガニック認証制度では、認証機関が派遣する第三者の監査により質が保証されるため、
高コストな上に一方向の仕組みであり、知見の広がりも非常に限定されます。
そこでブラジルでは2007年より、農家や消費者など関係者の直接的な参加により品質を保証する「参加型認証」を、
ブラジル国内の販売に関しては第三者認証と同じ扱いとするとしました。
全国で様々な取り組みがされており、アマゾナス州では、The Maniva Agroecology Network(REMA)という団体が方法論の研究や実戦、広報、普及等を行なっています。
REMAはアグロエコロジー農法を実践する農家の増加、アグロフォレストリー商品の多様化、オーガニックマーケットの拡大等を目指しており、
定期的に国立アマゾン研究所等でオーガニック市場を開催し、販売だけでなく、知識の交換、種の交換、ネットワークづくりの場を作っています。
今回、REMAとの協働が実を結び、農家さんたちが認証証を手にすることができました!
従来型の認証制度の排他性はについては、議論が続いております。
そんな中、当事者達が立ち上がってオルタナティブな制度を作り、国も認めるまでに至った。
そんな素晴らしい取り組みの輪を、さらに広めていけたらと思います。
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